GivingTreeの雑記帳 [はてな版]

seeking for my another sky─それは、この世界そのものだと気付いた

戦争:紛争下で交流を続ける当事国のブロガーたち

紛争国のブロガーたちに垣間見るボーダーレスな連帯の可能性

仕事柄、IT系のメディアをいつも見てると思わぬ拾い物をする。
今回見つけた記事は、日本の四大紙や雑誌では決して扱われない内容だろう。

しかしITはそもそも、国際社会のボーダーレス化のけん引役となっている
と言っても過言ではない特殊な分野だ。その特殊分野が誇るブログやIM
チャットというリアルタイム対話の最新の技術が、思わぬ「つながり」
紛争国の市民たちにもたらしている。



この「つながり」が戦争を止める抑止力となるとまでは言わない。
そこまで楽観はできないし、「つながり」を持ったもの同士ですら、
国家間の戦争という現実を前にしては感情の高まりを抑えきれないで
いるのだから。当事者でもなく、常に紛争の傍観者の立場にある
我ら日本人は、この1つの光明に安堵することしか許されないのかもしれない。

だが戦時中に紛争当事国の市民同士がリアルタイムで話すことによって
どんな波及効果が考えられるのか、そうした動きが全国・全世界的に
広がると、目に見えない世界市民たちの意識を喚起することは
可能なのか──大きな荒波に対して、1つの草の根レベルの
「良識による抵抗」が始まっているといえるではないだろうか。
これを可能にするインターネットというテクノロジは、まさしく人々の
英知によって進化してゆく一つの架け橋的な技術といえるだろう。

よくも悪くも、人々は連帯することで既成概念を超え、新たな秩序の
礎を共に築き上げる結集された力を持つのである。

だが哀しいかな。俺はいまの日本人にこうした国境を越えた連帯を、
「敵国」の市民と共に行える「良識」があるとは到底思えない。


最後に、「つながり」を保っているイスラエル側の代表的なブロガー
カナダ出身のリサ・ゴールドマン氏のブログから一つ、
ブラックユーモアに満ちたジョークを。

テルアビブ市内のタクシーのラジオで流れた風刺ショーで彼女が聴いた内容で、
「もしイスラエル北部を直撃しているミサイルが首都の中心部にまでたどり着く
ようになったらどうするか」について、番組の参加者が次々と風刺を交えてその
対策を口にする。

"If you're told to take shelter, that means immediately. Do not stop for an espresso at Aroma or an almond croissant at Arcaffe. Immediately."

「避難命令が出たら、直ちに避難してください。カフェに立ち寄ってエスプレッソやアーモンド・クロワッサンを注文してる暇はありませんよ。とにかくた・だ・ち・に避難することです。いいですね?」 

"If a missile falls on your neighbour's car, run fast and maybe you'll get his parking spot." Mwahaha.

「ミサイルが隣人の車に落ちたら、その場所に向かって素早く走りなさい。うまくいけば、その駐車スペースは貴方のものです」ムワハハ(笑)
と、彼女自身が記事の中で笑っているのが印象深い。
それにしても、まるで日本語のような形容だ・・。