GivingTreeの雑記帳 [はてな版]

seeking for my another sky─それは、この世界そのものだと気付いた

改憲:(資料)2004年度の憲法改正試案(読売)

以下は、2004年度に読売新聞が独自に創作した憲法改正試案の中から、現行憲法の9条に当たる'「安全保障」の章と、新設された「国際協力」のを抜き出したものである。これから改憲に関する議論が活発化することを見据えて、2004年の段階でこのような先進的な考えの試案がメディアから出されていたことを記憶に留めておきたい。


◆第三章 安全保障◆
 第一一条(戦争の否認、大量破壊兵器の禁止)〈1〉日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを認めない。

〈2〉日本国民は、非人道的な無差別大量破壊兵器が世界から廃絶されることを希求し、自らはこのような兵器を製造及び保有せず、また、使用しない。

 第一二条(自衛のための軍隊、文民統制、参加強制の否定)〈1〉日本国は、自らの平和と独立を守り、その安全を保つため、自衛のための軍隊を持つことができる。

〈2〉前項の軍隊の最高の指揮監督権は、内閣総理大臣に属する。

〈3〉国民は、第一項の軍隊に、参加を強制されない。

◆第四章 国際協力◆
 第一三条(理念)日本国は、地球上から、軍事的紛争、国際テロリズム、自然災害、環境破壊、特定地域での経済的欠乏及び地域的な無秩序によって生じる人類の災禍が除去されることを希求する。

 第一四条(国際活動への参加)前条の理念に基づき、日本国は、確立された国際的機構の活動、その他の国際の平和と安全の維持及び回復並びに人道的支援のための国際的な共同活動に、積極的に協力する。必要な場合には、公務員を派遣し、軍隊の一部を国会の承認を得て協力させることができる。

 第一五条(国際法規の遵守)日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守する。