GivingTreeの雑記帳 [はてな版]

seeking for my another sky─それは、この世界そのものだと気付いた

日本:「愛国主義」の単語で安倍政権を迎えた米英メディア

英タイムズオンライン
Nationalist Abe is Japan's new Prime Minister
愛国主義者の安倍氏、日本の新しい首相に)

英ガーディアン
Japan's resurgent nationalism has global ramifications
(復活する日本の愛国主義が及ぼす世界規模の影響)

米AP通信
Nationalist Shinzo Abe elected Japan's prime minister by parliament
(日本の国会は愛国主義者の安倍晋三氏を首相に選出)

米FOXニュースなぜか見出しのみ
Nationalist Shinzo Abe Elected Prime Minister of Japan
愛国主義者の安倍晋三紙、日本の首相に)

米RGEモニター
Abe's nationalist Japan
(安倍率いる愛国主義国家・日本)

米CBS
Japan's Rise Of The Right
(台頭する日本の右派勢力)

コメント:Nationalismを「愛国主義」とするか「民族主義」とするかは欧米の感覚では通常は後者になるのだが、安倍氏の愛国観を強く打ち出した著書『美しい国へ』がすでに翻訳されて出回っているらしいことと、これまでの安倍氏に関する記事や論調から推察して、この場合は前者が適切なのだと思う。しかし最もダイレクトに安倍政権の誕生を右傾化に結びつけた《米CBS》の記事は衝撃的だった。これは全米でそのまま放送されていることも考えられるので、視聴率の高いこのニュース番組で「日本の右翼が台頭しています」などと報じられた場合の影響を考えると空恐ろしいものがある。さらに、「ブッシュ政権の宣伝塔」とまで言われる《FOXニュース》までもが同じ論調なのが興味深い(なぜか見出しのみだが…)。ちなみにヤフーニュースなどでよく見られる《英ロイター》や《仏AFP》に加え、《米ワシントンポスト》、《米ABC》、《米VOA》などの大手は敢えて見出しでは安倍氏を形容することをしなかった。ただし記事本文には総じて「HAWKISH」「NATIONALIST」の言葉が使われている。他に《加CP》、《豪シドニー・モーニング・ヘラルド》などの先進国メディアも同様に見出しでは使わないが本文では安倍氏のキーワードともいえる二語を使っていた。もはやこの二語は安倍氏を表す欧米世界の共通形容語といっても過言ではないだろう。問題はこの風潮が今後の各国メディアの論調をどう左右するかだ。