GivingTreeの雑記帳 [はてな版]

seeking for my another sky─それは、この世界そのものだと気付いた

人権:人間尊重は人類の原則である─Papisca

Today, people would no longer maintain
as a matter of principle that respect for
human dignity should be subordinated
to state sovereignty.

全人類の原則として、国家主権のために
人間の尊重が二の次とされることは、
もはや認められないのである。

Antonio Papisca
パドバ大学(イタリア)
国際人権研究学部 国際関係学教授

世界連邦運動(World Federalist Movement)
機関紙 『The Federalist Debate』 XIX年 2006年2月度 第1号
"Reforming the United Nations by the Convetion Method:
Learning from the EU"(「EUの教訓に学ぶ代表者会議方式による国連改革」)より

人間の尊厳と国家の主権という対立軸は、国民国家誕生の歴史とともに、人類が直面する永遠の課題となった。しかし近年では、国民保護の名を借りた国家主権尊重への傾倒がより顕著になってきており、「テロとの戦い」という名目で国民主権に対する合理的な制限が多くの国でコンセンサスを得つつある。先進国・途上国を問わず、「テロとの戦い」の名に於いて、国民の基本的人権が制約を受けることが常識となってきているのである。そのような中で、Papsica教授のような考え方が国際的に成立しているという認識があるということには、一種の安堵すら覚える。