GivingTreeの雑記帳 [はてな版]

seeking for my another sky─それは、この世界そのものだと気付いた

特別:パール判事が日本人に遺した言葉(全訳)

以下は、14日放送のNHKスペシャ『パール判事は何を問いかけたのか~東京裁判・知られざる攻防~』の番組最後の部分からGTが聞き取り及び独自に翻訳したもの。NHKの翻訳は字幕なので若干内容を端折っているが、その本質は失われてはいない。しかし、パール判事の肉声のまま、言葉をより正確に伝えたいので、敢えて全訳をここに転載する。

NHK訳:字幕
日本の国際法専門家
「日本人は自分自身で独自の判断を下すべきだと思います。自らの行為を振り返り、愚かな行為を繰り返さないと、誓うべきだと思いますが・・」

"We should have... Japanese people should have learned, judgement. By our own judgment, we should reflect ourselves and we should pledge not to repeat these follies again, I think."

フル翻訳:GT
「私たち日本人は、学習を通じて自ら判断できるようになったはずです。その判断に従い、私たちはかつての愚行を繰り返さないことを誓うべきだと思います」

NHK訳:字幕
パール判事
「それは日本の皆さん自身が考えるべき問題です。しかし日本だけでなく、世界の国々が、武力を捨て、政治を考えるべき時だと私は思います。なぜなら、誇張せずに言わせていただければ、武力はもはや、何の役にも立たなくなったからです。武力はまったく無意味になったのです」

"Well, that again, the question entirely lie with Japan. But I think, why Japan alone? Every country ought to think that it is high time that they disossiate politics with... from force. Because force now has no utilitiy whatsoever, if I can say so without exaggeration. Force has become absolutely useless."

フル翻訳:GT
「それはやはり、日本の人々に委ねられるべき問題です。しかし、日本だけの問題ではありません。世界の国々が気付くべきです。今こそ、政治と武力を切り離して考えるべき時なのだと。なぜなら、誇張を恐れずに言わせていただければ、武力はもはや何の役にも立たないからです。武力は、まったく無価値なものとなったのです」

戦後日本が得た平和憲法の精神が世界に広がってほしいと訴える、
最後の来日を果たしたパール判事の肉声テープ(1966年10月収録)より

「戦争というものは平和への方法としては失敗である」

この対談収録の3カ月後、ラダ・ビノード・パール判事はこの世を去られた。