GivingTreeの雑記帳 [はてな版]

seeking for my another sky─それは、この世界そのものだと気付いた

平和:(語録)NHKプロジェクトJAPANゲスト語録(4)

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緒方貞子元国連難民高等弁務官

「戦争のあり方が変わってきたということですよね。国家と国家の間の戦争のときこそね、そりゃあ国境も大事であるし、国家が国家の責任において国境、相手―国境の向こう―のところと戦力を尽くして戦って決着をつけるということは成立したんですが、この、冷戦後の戦争というのは、ほとんど半分は国内紛争なんですね。そのときに、誰が責任をとるのかというのは非常に複雑なものがあって、ですから国家間の戦争の時代の考え方では通用しない『行動原則』を必要としたわけですね」

Q「この問題の中心というのは、やっぱり国家主権という問題ですか」

「結局、国家は自分の国民、自分の領土内の人々を守るということが前提になって国家というものの規律は成立してるんですけどね。それが実際、そうでないんだから、だから国民を守ってくれるような国家になってくれなきゃ困るっていうことですね。簡単に言えば。で、そのためには、やっぱり『人間の安全保障』ということを考えてほしい、ということは、色んなことからそういうことが出てきたんですね」

「つくづく思ったのは、『国境』とは何なんだろうかと。国境を越えれば私たちがやるかもしれないけど、国境を越えなければ手が出ないと。じゃあ『国境』はどんなものなんだ、どういう意味があるんだろうか、なんてことは、中でも議論しまして、うちの若い同僚なんかは『ちょっと国境線を動かしちゃおうか』なんていうようなことまで、一旦申した者もございました」