GivingTreeの雑記帳 [はてな版]

seeking for my another sky─それは、この世界そのものだと気付いた

緊急指摘:(中編)IWJ翻訳【ブログ記事:TPP交渉、日本の『聖域』は守られない!米通商代表部声明により判明】は、誤った理解と誤訳に基づいている。

改訳

以上の3点を踏まえ、下記USTR313(原文)IWJ0315(翻訳)を元に改訳したものが、下記のBAL?S324(改訳)である。

U.S. Chief Negotiator and Assistant U.S. Trade Representative Barbara Weisel reports that building on the consensus the TPP countries have already achieved on a significant number of the issues under negotiation, during this round the 11 delegations intensified their drive to find mutually-acceptable paths forward on the remaining issues in the legal texts of the agreement. As a result of active intersessional engagement, and the pragmatism and flexibility shown by all countries during this round, the delegations succeeded in finding solutions to many issues in a wide range of areas such as customs, telecommunications, investment, services, technical barriers to trade, sanitary and phytosanitary measures, intellectual property, regulatory coherence, development, and other issues. With this progress, some negotiating groups, including customs, telecommunications, regulatory coherence, and development will not meet again to discuss the legal texts in future rounds and any remaining work in these areas will be taken up in late-stage rounds as the agreement is finalized. This will allow the TPP countries to concentrate their efforts on resolving the most challenging issues that remain, including related to intellectual property, competition, and environment.
The 11 countries also made progress during this round in continuing to develop the comprehensive packages that will provide market access for goods, services and investment, and government procurement. Productive exchanges occurred on tariff packages on industrial goods, agriculture, and textiles, as well as on rules of origin and how best to promote the development of regional supply chains in order to benefit companies based in the United States and the other TPP countries. In addition, negotiators discussed each country’s proposals to open services and investment and government procurement markets. The 11 countries agreed on additional intersessional work to build on market access advances made since the last round, to continue movement toward outcomes consistent with the high level of ambition that Leaders agreed to seek.

IWJ315(翻訳)

アメリカの主席交渉官でUSTR代表補のバーバラ・ワイゼルは、TPP参加国がこれまで達成した非常に多くの交渉問題に関する意見の一致に基づき、本会合において11か国の代表は、残存する問題について相互受け入れ可能な道筋を見つけ、合意の法文化を進める動きを進展させた。活発な会期間の折衝や、会合における全参加国が見せた実用主義や柔軟性の結果、関税、通信、投資、サービス、貿易における技術的障害、衛生や植物検疫の手法、知的財産、規制の統一、開発やその他の問題など、多岐に渡る領域において、多くの問題に対する解決を見出すことに成功した。この進展をもって、関税(customs)、通信(telecommunications)、規制の統一(regulatory coherence)、開発(development)を含むいくつかの交渉グループは、今後の会合で法的文書に関して再度集まっての議論は行われず、これらの分野において残った課題は、合意がファイナルとなる最終ステージの会合で取り上げられる予定である。このことにより、TPP参加国は、知的財産権、(公的機関の)競争、環境といった、残った最も難しい問題の解決に努力を集中させることができる。
11か国はまた、本会合において、商品やサービス、投資、政府調達のための市場アクセスを提供する包括提案を継続して進めることにおいても進捗を見せた。産業製品、農業、繊維製品の関税一括法案に加え、原産地規則、そしていかにアメリカや他のTPP参加国の企業にとって有益となるための地域的なサプライチェーンの発展を最大限促すかということについて、生産的な意見交換が行われた。また、交渉担当者は、サービス、投資、政府調達の市場を開くための各国の提案を議論した。11か国は前回の会合から進展した市場アクセスに基づいて、会期間のさらなる課題についても合意に至り、各国首脳が目指す高いレベルの志にふさわしい結果に向けての動きを続けた。

BAL?S324(改訳)

米国主席交渉官で米国通商代表補佐官であるバーバラ・ワイゼルは、これまで多くの交渉課題についてTPP交渉参加国が到達したコンセンサスに基づき、法文策定プロセスにおける残存する問題について、本会合において11か国の代表が相互に受け入れが可能な道筋に向け事態を進展させたと報告する。会期間の活発な折衝や、本会合において全参加国が示した実務志向と柔軟性により、税関協力、通信、投資、サービス、貿易における技術的障害、衛生及び植物検疫手法、知的財産、規制の整合、開発その他を含む多岐に渡る課題について、解決を見ることができた。この進展をもって、税関協力(customs)、通信(telecommunications)、規制の整合性(regulatory coherence)、開発(development)分野を含むいくつかの交渉グループは、今後の会合において法文策定に関する協議を行わず、これらの分野で残った課題については、合意の最終段階に至る交渉ステージにおいて取り上げられることとなる。これにより、TPP参加国は知的財産(intellectual property)、[政府調達における] 競争(competition)、環境(environment)等を含む、最も困難な課題の解決に専念することが可能となる。

11か国はまた、本会合において、物品、サービス、投資、政府調達のための市場アクセスを提供する包括的なパッケージの提案の継続においても進捗を見せた。工業製品、農業製品及び繊維製品に関する関税パッケージに関する議論だけでなく、原産地規則や、米国及びその他のTPP参加国に有益な地域的サプライチェーンの発展を最大限に促す方法等について、建設的な意見交換が行われた。また交渉担当者らは、サービス、投資、政府調達の市場を開放するにあたって提示された各国の提案について議論を行った。11か国は、前回会合で達成した市場アクセスに関する議論の進展に基づき、各国首脳が求める高水準の目標達成に相応しい方向性において会期間中に行うべき追加の作業についても合意に至った。